自動袋詰め機を設置した初日から不調。袋が開かない、シールが脆い、1時間に3回詰まる。多くの人は機械のパラメータを疑いますが、原因は袋側にあることが多いのです。厚み、ブロッキング防止剤、ロールの寸法が機械と合っていなければ、設定をどう変えても解決しません。
本稿は4点を整理します。機種ごとに使える袋の種類、ロールフィルムと平袋の選び分け、詰まりの7つの原因、そして供給元にそのまま送れる試運転チェックリストです。
1. まず機械がどの資材を前提にしているか確認する
同じ機械でも袋を変えると、吸盤・ガイド・シール金型の交換が必要になることが多いです。袋の種類は機械の購入前に決めるべきで、納入後に逆算するものではありません。
| 機種 | 一般的な袋 | 重要なパラメータ |
|---|---|---|
| 自動袋詰め機 | ロール袋、ウィケット袋 | 袋幅の範囲、開口方向、吸着位置 |
| ピロー包装機 | 複合ロールフィルム | フィルム幅、ロール径、アイマーク |
| 縦型製袋充填機 | ロールフィルム | フィルム幅、シール温度、送り精度 |
| 手作業・半自動 | 平袋 | 厚み、開口方式、印刷位置 |
2. ロールフィルムか平袋か:3つの判断軸
- 生産量:1シフト数千枚を超えるならロール連続供給が人手を減らします。小ロットで型替えが多い場合は、ロール交換で止めずに済む平袋が有利です。
- サイズの変動:型ごとにサイズが違うなら、規格別に分けた平袋が管理しやすいです。サイズが統一され長期安定なら、ロールフィルムの単価が有利になります。
- 印刷面:ロールフィルムはアイマークで位置決めするため、版面にマーク用の余白が必要です。平袋は位置決め不要ですが、口元がしわになりやすく、絵柄はシールから安全距離を取ります。
3. 厚み、摩擦係数、開口性
衣料用の袋は一般に 25〜50μm です。薄いと資材費は下がりますが吸着が不安定で破れやすく、厚いと見栄えは良いもののシール温度と機械負荷を上げる必要があり、速度が落ちます。
- 摩擦係数:動摩擦係数は通常 0.2〜0.4 が安定します。低すぎるとガイドローラーで滑って蛇行し、高すぎると開かず、重ねも揃いません。
- ブロッキング防止剤とスリップ剤:少ないと袋が密着し、多いと印刷密着とシール強度が落ちます。同じ配合の中でのトレードオフです。
- 静電気と湿度:冬の乾燥した現場では静電気が強く、吸着しない、あるいは2枚吸ってしまいます。相対湿度 50〜60% に保つと安定します。
- 通気孔:穴あき袋は吸着力が落ちるため、吸盤を大きくするか吸着位置を変えないと取りこぼします。
4. ロールの寸法諸元を落とさない
- 紙管の内径:一般に 76mm(3インチ)、場合により 38mm。ここを間違えると納入しても装着できません。
- ロール径と重量:巻出し架台の制約を受けます。重すぎるとフィルムが切れるか張力が制御できず、走行が少しずつずれます。
- 1ロールあたりの継ぎ数:契約に明記します。自動ラインはテープ継ぎに敏感で、約束数を超えたら交換対象です。
- アイマーク:ピッチ、位置、コントラストをセンサーに合わせます。絵柄がマークを覆うと、カッターは位置を検出できません。
5. 詰まりとシール不良の7つの原因
- 袋が薄すぎて吸着時に変形し、ガイド進入で位置がずれます。
- 口元の密着:ブロッキング防止剤の不足、または湿気の多い場所での保管による吸湿です。
- 吸盤のサイズが袋幅に合わず、偏って吸うか吸えません。
- フィルム張力が不安定で走行がずれ、カッターが絵柄の上で切れてしまいます。
- シール温度か圧力が不足し、複合層が溶けきらず、引くと剥がれます。
- 印刷面積が広すぎてインキがシール部にかかると、シール強度はそのまま低下します。
- 湿度が低すぎると静電気で2枚吸い、2枚でガイドに入って詰まります。
6. 試運転チェックリスト:一度で正しく送る
| 必要な情報 | なぜ重要か |
|---|---|
| 機種と袋幅の範囲 | 使えるサイズ範囲が決まります |
| 吸盤の仕様と個数 | 吸着位置と補強部の設計が決まります |
| シール方式と温度 | 複合構成とシール層の材質が決まります |
| 稼働速度(枚/分) | 厚み、張力、ロール重量の上限が決まります |
| 試運転の使用量 | 規格ごとに2ロール、各200m以上を推奨 |
| 確認のリードタイム | 試運転後3〜7日で本番サンプル、修正の余裕を確保 |
💡 ヒント:図面から厚みを推測するより、まず2ロール送って試運転するほうが確実です。自動ラインの袋に対する許容度は想像より小さく、A工場で問題ない袋がB工場では詰まります。機械やラインを変えたら、旧仕様の流用ではなく再試運転を行ってください。
関連記事
- 副資材 FAQ:すべての記事
- 衣料用ポリ袋の種類:OPP・PE・CPE・チャック袋の選び方
- ポリ袋の厚みガイド:25μm か 50μm かの決め方
- 袋のシール方式:ヒートシール・チャック・粘着の選び方
- ポリ袋の通気孔ガイド:必要な場面と穴数
- EC衣料品売れ筋の包装設計:袋から開梱体験まで
自動包装ラインを導入し、適合する袋とロール仕様が必要ですか。機種、袋幅、吸盤仕様、稼働速度をお送りください。まず試運転用に2ロールをお送りし、問題なく走ってから量産仕様を確定します。試作3〜7日、量産10〜25日。
袋の試運転プランを依頼 →