織りラベルは「印刷」ではなく「織り」で作られます。この一言が理解できないと、織りラベルの見積りと品質の差も理解しづらくなります。1本の織りラベルは糸から完成品になるまで、整経・綜絖通し・織造・裁断折り・検品など多段の工程を経て、その一つひとつがコストと品質の両方に影響します。本記事では織りラベルの生産工程を最初から最後までご案内します。
工程を理解することには実務的な利点もあります。糸切れ、柄飛び、ほつれといった不具合がどの工程で起きるかを知っていれば、検品時に的を絞った確認ができ、サプライヤーの見積りが妥当かどうかも判断しやすくなります。
1. 織造前:整経と綜絖通しが地色と精度を決める
織りラベルの柄は、経糸と緯糸がプログラムに従って交差して織り上げられます。生産前に、工場はまず色ごとに糸を整然と経軸に巻き取り(整経)、次に一本ずつの経糸を綜絖と筬の歯に通します(綜絖通し)。色数が多いほど、またラベル幅が広いほど、この準備時間は長くなります。これが小ロットの織りラベルの単価が高くなる理由のひとつです。
2. 織造:ジャカード機が柄を一針ずつ織り上げる
織造では、ジャカード機が電子紋紙に従って経糸を一針ずつ引き上げ、緯糸を設計どおりに順次打ち込み、柄が一針ずつ「育って」いきます。一般的な組織では、サテンは浮き糸が長く、光沢と手触りが最も良好です。平織りは組織が最も密で摩耗に強く、細かい文字に適します。ジャカードは色面や階調の豊かな柄を表現できます。柄が密で複雑なほど織り速度は落ち、機械時間のコストが高くなります。
3. 後工程:裁断・折りと熱定型が最終ディテールを決める
織機から出てくるのは幅全体が連なったラベルテープで、その後、耳切り(平切り・熱切り・超音波)・分条・折り・熱定型を経て、整った1本ずつの織りラベルになります。折り位置がずれたり、耳切りの温度が不適切だと、ほつれ・折り癖・寸法公差外れが生じます。
4. よくある不具合と検品の要点
5. 加工要件を問い合わせ票に書き込み、サンプルの手直しを減らす
以下を一度に明確にすれば、サンプルは基本的に一巡で通ります。素材と組織、完成寸法と折り方、パントーン番号または実物色見本、文字の内容と書体、耐洗濯性や特殊な後工程の要否、使用位置(ネックラベル、サイドラベル、ウエストラベル)。
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