衣料のプライスタグ(プライスカード)は、小売の現場で吊り札と併用されるラベルで、通常は価格、バーコード、サイズ、SKU 情報が印刷されています。多くのブランドがプライスタグと吊り札を混同し、調達時に素材を誤り、バーコードを間違えて印刷し、返品交換時に小売システムで止められてしまいます。本記事では価格タグの種類、素材、仕様、印刷と固定方法を明確にし、一度で正しく選べるようにします。
百貨店やチェーンに納品する場合でも、自社で EC 発送を行う場合でも、プライスタグはレジ、在庫、防犯に直結します。まず用途を切り分け、そのうえで仕様を決めれば、「なんとなく似ている」サンプルに引っ張られることはありません。
1. プライスタグと吊り札の違い
両者は同じ衣料に掛けられることが多いですが、位置づけはまったく異なります。吊り札はブランドのマーケティング媒体で、素材は厚く面積も広く、ブランドストーリーの訴求や QR 誘導に使います。プライスタグは取引とデータの媒体で、より小さく薄く情報密度が高く、価格とバーコードが中心です。
- 吊り札:ブランドとビジュアルを強調し、加工が重い(箔押し、ラミネート、型抜き)。最小ロットは比較的柔軟です
- プライスタグ:価格とバーコードを強調し、情報の正確さを優先。バーコードは鮮明にスキャンできる必要があります
- 調達方法:別々に発注することも、まとめて一式で揃えることも可能です。色、サイズ、掛け方の統一にご注意ください
2. プライスタグの一般的な種類と素材
| 種類 | 主な素材 | 適した用途 |
|---|---|---|
| 紙製プライスタグ(吊り下げ式) | コート紙、合成紙、感熱紙 | 衣料、靴、帽子の店頭小売 |
| 粘着プライスタグ(セルフ粘着) | コート粘着紙、合成粘着紙 | 穴がない、または穴を開けたくない生地 |
| PVC/プラスチックプライスタグ | PVC、PP | 防水・耐久が必要な用途 |
| RFID/電子プライスタグ | チップ内蔵の複合ラベル | 在庫を自動化した店舗 |
紙は坪量で区分され、プライスタグは通常 200~300g が使われます。合成紙は耐撕裂・防水性があり、水着、アウトドア、長期にわたって吊るす品目に適します。感熱紙は直接印刷でき低コストですが、傷、油、退色への対策が必要です。
3. サイズ、バーコード、情報レイアウト
プライスタグは通常、吊り札より小さく、一般的な細長い形状は約 20×50mm、25×60mm で、正方形や円形もあります。バーコードが最も重要な内容で、印刷前に十分なクワイエットゾーン(左右それぞれ約 2.5mm 以上)と十分な高さを確保しないと、レジのスキャンが失敗しやすくなります。
- バーコード等級:印刷後は ANSI C 級以上を推奨。レジでの読み取りが安定します
- コントラストと素材:濃色バーコードに淡色の地。反射やテクスチャのある表面は避けます
- 情報の階層:価格、サイズ、SKU、原産地または組成を小売の要求順に並べます
4. 印刷と後加工
- デジタル印刷:バリアブルデータに適し、価格や SKU が一枚ごとに異なる小ロット注文に向きます
- オフセット印刷:内容が固定の大口注文向け。色が安定し単価も低くなります
- 後加工:マットフィルムや合成紙は反射を抑えます。箔押しや部分 UV はブランド感を強調するプライスタグに多く使われます
5. 吊るすか貼るか:固定方式の選び方
- タグガン/プラスチック留め具:穴のあるニット、デニム、織物に適し、固定が確実で低コストです
- セルフ粘着:穴がない、または穴を開けたくない生地に適します(インナー、ストッキング、肌着など)
- クリップ/糸ひも:一時的な陳列や、取り外して回収する必要がある用途に適します
固定方式を誤ると見た目だけでなく、引っかけ、穴あき、生地の損傷を招き、最終的に返品やクレームにつながります。肌に接する品目や引っかけやすい品目は、セルフ粘着や柔らかい糸ひもを優先してください。
6. 最小ロット、サンプル作成、検収の要点
- 最小ロットは素材と加工によります。紙製プライスタグは通常数千枚から試し発注でき、粘着タイプと感熱紙はさらに柔軟です
- サンプルは 3~7 日で提出し、バーコードの読み取り可否、見当精度、摩擦による色落ちを重点的に検証します
- 量産検収の重点:バーコード等級、色の一致、型抜き寸法、粘着または留め具の固着強度
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